3月4日の見解が修正されました。
おかしな線が消去されたのは良かったのですが、まだ本質的な解決に至っていません。

平成28年度東京都立高等学校入学者選抜学力検査問題(理科)に関する見解について
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/pickup/p_gakko/28nyusen/mondai_r.html

この件に関して、私も都教委に問い合わせたところ、3月15日に作問担当者からお電話を戴きました。

簡単にやりとりを再現しますと
私「図2の金星の満ち欠けの様子“のみ”から考えると、図3での正解は模範解答のイとなります。ただし、エがちょうど半分に欠けて見える位置であり、ウも半分以上は光って見えるので、ウが答えである可能性は否定できません。ウを答えから消す理由は何でしょうか」
作問担当者「…。図2のように見える金星を図3から選ぶとアかイです。」
私「いや、ですから、アに答えの可能性があるのなら、同じようにウにも答えの可能性があると思うのですが。エが最大離角なのでしょう?」
作問担当者「図2からはアかイです。」
私「アはほとんど円のようにみえますよね。アとウは、イを境に満ちるか欠けるかの違いですよね。アとウに同じように答えの可能性があるとおもうのですが?」
作問担当者「…。我々の見解としては、図2からはアかイです。」

といった具合で、ウを消去する理由をお聞かせいただけませんでした。作問者は3月4日の見解で、おかしな地球からの線の引き方をしていました。失礼ながら、本気でそのように考えていて、見え方を正しく理解していないのではないかと感じました。

図3で、地球の中心(地心)から火星、月、ア、イ、ウにそれぞれフリーハンドの線を引けば、火星・地球・月の角度のほぼ真ん中にウが位置することになります。
図1でも火星と月のほぼ真ん中に金星があることから、ウが正解となってしまいます。これは学術的には正しい解き方なのですが、都教委は「“線を引くこと”は指導範囲外で想定していない」と認めようとしません。

この問1は、「図2からはイ」「図1からはウ」が答えとなってしまい不適切な問題なのです。

作問のマナーとしては、紛らわしいアとウを消去できる理由を明確にしなければいけません。
アを消去する理由として、図1から「アの位置だと火星より先に地平線に沈むこと」を挙げていますが、これは図3で「地球と火星を結ぶ線の右側にアがあるから」です。
都教委は「“線を引くこと”は指導範囲外で想定していない」と言っていますが、アを消去する理由に、線を引く考え方を使っていることになり矛盾しています。

他の方の問い合わせには、「受験生の解答は、アとイが多かったから問題ない」とも言っているようですが、それは学術的な話ではありません。多くの受験生は図2のみで判断したのだと思います。また作問者がウの可能性を考慮出来なかったのと同様に、多くの中学生もアとイで迷ったのだと思います。

都教委は、ウが答えで無いとあくまで言い張るのであれば、見解で「ウを消去する理由を明らかにすべき」です。